行政等の取組事例渋谷区における児童虐待未然防止の取組について

更新日: 2015年3月10日

■はじめに

育児や躾、虐待など子どもと家庭の相談窓口である子ども家庭支援センターには、毎日のように保育園や小学校から傷・痣の通告や、地域から泣声や怒鳴り声の通報が入ります。相談件数は全国的に増加の一途で、望まない妊娠や精神的疾患により養育に支障をきたし、しかも周囲に相談できる親族や知人がいないなど、課題を抱えて困っている保護者が増加しています。
児童虐待防止には虐待に至る以前の、保護者が子育てを楽しめる環境整備として、養育支援の拡充が重要と考えています。

■子どもと家庭の総合相談と養育支援について

子どもと保護者の方からの困っていることや悩んでいることなど、家庭に関する相談窓口として、要保護児童対策地域協議会の調整機関である子ども家庭支援センターがあります。また、子どもの発達の不安や悩みの相談窓口として、心理士や作業療法士、理学療法士、言語聴覚士等の専門スタッフを揃えた子ども発達相談センターがあります。
渋谷区では平成26年4月に、この両センターの機能を統括する子ども総合支援センターを設置して、発達上の課題や養育困難、虐待など、様々な課題を持つ子どもの早期発見と、総合的かつ迅速・的確な早期支援開始を目指し、専門チームによる保育園や子育て支援センターの巡回相談を開始しました。
保健所や福祉課、学校など関係機関と連携して、子ども達が元気で健やかに成長できるよう、早い段階から一人ひとりの個性と発達に合った支援に取組んでいます。

平成27年度からは、従来の育児支援ヘルパー派遣やショートステイ事業、子育て支援センターでの子育て教室、療育相談・指導に加えて、この巡回相談による訪問支援事業を、公立・私立を問わず全ての保育園・幼稚園・認定子ども園などに拡大します。
各機関との連携を深め、支援体制の強化を図ると共に、保護者や保育士等へ「関わりの難しい子」に対する子育てや保育方法について指導・助言を行い、虐待の未然防止を目指しています。


■地域の自発的児童虐待防止啓発活動について

渋谷区では、児童虐待防止啓発活動として講演会をはじめ民生・児童委員協議会や校長会、保育園長会等、各種関係機関における呼びかけを実施しています。

また、核家族や共働き、一人親家庭等、同居親族やご近所付き合いの少ない家庭や公的機関に相談するほどでもないという人が、身近なところで気軽に相談できて、一緒に解決していく優しい地域社会の構築を目指しています。
既に地域で読み聞かせや遊び相手などの養育支援活動を個々に実施している様々なグループとオレンジリボン活動に賛同し社会貢献を目指す企業を結びつけ、支援グループのネットワークを構築し、地域に根ざした啓発活動の展開を図っています。
「子どもの笑顔を守るため」「虐待の連鎖を断つため」に地域の社会資源を活用し、行政と地域がそれぞれの役割を担い、一体となって寄り添い支えあう社会の再構築を目指します。

児童虐待防止推進月間には、渋谷駅前のハチ公広場をスタートするオレンジリボンたすきリレーの都心コースのセレモニーで、東京都と合同で、ハチ公にたすきをかけ、啓発グッズを配布し広く呼びかけています。

■-虐待をしない、させない、渋谷のネットワーク「渋谷ピアネット」について-

平成25年度に、区内で不登校児への居場所提供や読み聞かせ活動、親子遊びのサークル、中高生のふれあい活動等を実施しているグループに発案し、賛同を得て声掛けされた14のグループにより、合同研修会が開催されました。
これを契機として、個々の活動の意義と渋谷区における児童虐待の状況、区の子育て支援の制度を学習し、地域としての子育て環境に対する意識を高め、児童虐待のない社会を目指す子育て支援ネットワーク「渋谷ピアネット」が設立されました。

さらに、「オレンジリボン活動」に賛同する地元企業と連携し、地域でできる、地域だからできる活動を開始しました。
「渋谷ピアネット」として区内の図書館や公園、子育て教室や自主グループ、子ども家庭支援センター等の相談機関など、子育て支援の拠点マップを作成・配布し、オレンジリボンたすきリレーのセレモニーに参加しています。

ネットワーク参加グループは、学生サークルやNPO法人が加わり、拡大しています。

渋谷区子ども家庭支援センター  
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/ch_fm_shien.html